内科

当院での主な内科診療内容

  • 糖尿病 
  • 高血圧 
  • 脂質異常症 
  • 高尿酸血症(痛風) 
  • 甲状腺疾患 
  • 喘息 
  • 不整脈 
  • 貧血 
  • 胃潰瘍・十二指腸潰瘍 
  • かぜ 
  • インフルエンザ 
  • 胃腸炎 など

次のような症状がある方はお早めにご相談ください

  • 発熱がある 
  • のどが痛い 
  • 咳、痰が出る 
  • 鼻水が出る 
  • 頭痛がする 
  • めまいがする 
  • 胸が痛い 
  • ドキドキする 
  • 息苦しい 
  • むくみがある 
  • お腹が痛い 
  • 気持ち悪い(吐き気がする) 
  • 下痢している 
  • 便秘が続く 
  • 腰、背中が痛い 
  • 手足のしびれがある 
  • なんとなくだるい 
  • 眠れない

高血圧症

年齢や合併症によって基準は異なりますが、一般的には収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上の状態を指します。血圧が高い状態が続くと動脈硬化の原因となり、狭心症、心筋梗塞、脳卒中などを引き起こします。定期的に血圧を測定し、早期発見を心掛けることが大切です。高血圧症を発症した場合は適度な運動や塩分を控えた食事を心掛けましょう。こうした生活習慣の是正により改善がみられない場合には、降圧剤を用いた血圧の管理を行います。血圧の目標は以下の通りです。

 診察室血圧家庭血圧
若年者・中年者130/85mmHg未満125/80mmHg未満
高齢者140/90mmHg未満135/85mmHg未満
糖尿病患者・慢性腎臓病患者・心筋梗塞後患者130/80mmHg未満125/75mmHg未満
脳梗塞後患者140/90mmHg未満135/85mmHg未満

脂質異常症

血液中の脂肪分(コレステロールや中性脂肪)が多すぎる、あるいは少なすぎる状態をいいます。血液中の中性脂肪(トリグリセライド)やLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が基準値よりも高すぎても、逆にHDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)が低すぎても動脈硬化の原因となり、狭心症、心筋梗塞、脳卒中などを引き起こします。さらに下の表のように糖尿病や高血圧を併せ持つと心臓病(狭心症、心筋梗塞など)になる危険率は相乗的に高まります。

動脈硬化の危険因子心臓病になる危険率
脂質異常症4倍
脂質異常症+糖尿病16倍
脂質異常症+高血圧症16倍
脂質異常症+糖尿病+高血圧症32倍

治療には生活習慣の改善が重要となります。食べすぎや運動不足に注意し、適正体重の維持、禁煙に努めましょう。遺伝的要因などから生活習慣を改善してもよくならない場合には内服治療が必要になります。

高尿酸血症

血液中の尿酸が高い状態(尿酸値が7.0mg/dl)が高尿酸血症です。高尿酸血症が長期化すると尿酸が結晶化し、全身で悪さをします。関節や足先などに結晶が溜まると、その部分が炎症を起こし、激痛の痛風発作が起こります。また、尿酸が腎臓に溜まって結石ができると、背中に痛みが生じます。結石が尿管や膀胱に移行するとその部分で炎症を起こし、激痛を生じます。これを尿路結石といいます。また、高尿酸血症は心筋梗塞や腎機能悪化の危険因子ともされています。これらの症状を引き起こさないためにも尿酸値のコントロールが重要です。尿酸のもととなるプリン体を多く含む食品(レバー、肉、魚など)やアルコールの摂取を控え、野菜や水分を多く摂取することが有効です。生活習慣を改善しても効果がなかった時や痛風発作が起きた時など必要に応じて内服治療も行っていきます。

甲状腺疾患

甲状腺とは「のどぼとけ」のすぐ下にある臓器で、全身の新陳代謝や成長促進にかかわる甲状腺ホルモンを分泌しています。甲状腺ホルモンの分泌に異常が起こることで体調が崩れてしまいます。甲状腺ホルモンの分泌バランスが崩れると下記のような症状がみられることがあります。

甲状腺ホルモンの分泌が過剰 (甲状腺機能亢進)甲状腺ホルモンの分泌が減少 (甲状腺機能低下)
暑さに弱い 汗をよくかく 食欲はあるが体重が減少する 動悸・頻脈 手が震える 目つくがきつくなる 眼球が出てくる イライラする寒さに弱い 食欲はないのに体重が増加する 身体がだるい 皮膚の乾燥や浮腫 便秘 徐脈 記憶力低下 声のかすれ

甲状腺の病気は大きく2つに分けられます。

1.ホルモン分泌の異常によるもの

甲状腺ホルモンの状態代表疾患
甲状腺ホルモンの分泌が過剰(甲状腺機能亢進)状態バセドウ病、無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎、プランマ―病など
甲状腺ホルモンの分泌が減少(甲状腺機能低下)状態甲状腺機能低下症、橋本病、甲状腺手術の後など

 ホルモン分泌異常については内服薬などで治療が行われます。

2.甲状腺の中に“できもの”ができる甲状腺腫瘍

甲状腺腫瘍は良性のことが多いのですが、悪性の場合もあるため、エコーなどの検査で確認します。良性の場合は、エコー検査などで経過観察していきます。悪性の場合には、手術を行うこととなります。

喘息

気道に何らかの刺激が加わると気管支を取り巻く平滑筋が収縮して空気の通り道が細くなります。さらにこの狭窄した気管の内側の粘膜が炎症をおこしむくみ、痰が分泌されてさらに空気が通りにくくなります。狭くなった気道で無理に呼吸をしようとするため苦しく、ヒューヒューという音が鳴ります(喘鳴)。これが喘息発作です。

喘息発作が治まっているときでも実は喘息患者の気道では炎症が続いています。この慢性的な気道の炎症がぜん息の特徴です。炎症で傷ついてしまった気道の粘膜が治っていくのにはとても時間がかかります。一度傷ついてしまった部分はダメージを受けやすく、ちょっとした刺激でも簡単に発作を起こしてしまいます。

またこのようにして発作を繰り返すと徐々に正常の気管とは違ったかたちで修復されていきます。これを気管のリモデリングといい、リモデリングをきたしてしまうと気管支が固くなりやがて肺の機能が低下してしまいます。喘息のコントロールはこのリモデリングをいかに抑えるかが大切です。

不整脈

心臓の拍動が不規則、速すぎる(頻脈)、遅すぎる(徐脈)、あるいは心臓の中での電気信号が異常な経路で伝わることによる、心拍のリズムの異常のことをいいます。

不整脈の最も一般的な原因は心臓の病気(心疾患)です。

自分で心拍リズムの異常に気づくこともありますが、ほとんどの人は、脱力感や失神などの症状が起きるまで不整脈を自覚しません。胸の聴診で明らかになることが多く、診断は心電図検査を行います。不整脈には治療が不要なものと必要なものがあります。治療が必要な不整脈は飲み薬を使って不整脈を出にくくさせたり、アブレーションという手術を行って不整脈そのものを出ないようにする治療を行うこともあります。

貧血

貧血は、めまい、失神、息切れ、疲れやすいなどの症状を起こします。貧血の原因として最も多いのは閉経前の女性に多くみられる、鉄欠乏性貧血です。月経による出血が原因で、鉄分が体内から消失することによって起こります。また、その他の貧血の原因として、ビタミンや葉酸が不足することによる巨赤芽球性貧血、慢性的な腎機能障害によって起こる腎性貧血、再生不良性貧血、サラセミアなどの稀な血液疾患や肝硬変でも貧血がみられることがあります。それぞれの原因にあわせて治療を行います。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃や十二指腸の内面が胃酸や消化液で侵食されて、円形やだ円形の傷ができた状態をいいます。ヘリコバクター・ピロリの感染や、胃や十二指腸の粘膜を傷つける薬によって生じることがあります。潰瘍による不快感が出たり消えたりしますが、この不快感は食べることで胃酸が分泌されるために食後に起こる傾向があります。胃潰瘍・十二指腸潰瘍は、胃痛の症状や、内視鏡による胃の検査(上部消化管内視鏡検査)を行って診断します。

制酸薬などを使用して治療を行います。ヘリコバクター・ピロリが原因と考えられる場合は、その除菌治療を行います。

風邪

風邪の原因の80~90%はウイルスの感染で、それ以外は一般細菌、マイコプラズマなどが挙げられます。

症状としてはくしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛みなどの鼻やのどの粘膜の異常が顕著にみられます。発熱、頭痛、全身倦怠感などの全身症状があっても軽いのが特徴です。

治療は、ウイルス感染には抗生剤が効かないため、症状を抑える薬を服用しながら、安静、水分・栄養補給により自然治癒を促します。また、扁桃腺や副鼻腔、呼吸器系の症状が強く、細菌感染が疑われる場合には、抗菌薬投与が必要になることもあります。

インフルエンザ

インフルエンザは、国内では例年12月~3月に流行し、国内の一年間の感染者数は約1,000万人と推定されています。

症状は咳やのどの痛みなどの呼吸器症状だけでなく、高熱や倦怠感、食欲不振などの全身症状が強く、しばしば、頭痛や関節痛・筋肉痛なども症状も伴います。重大な合併症には急性脳症(インフルエンザ脳症)や重症肺炎があります。

胃腸炎

ウイルスが原因のものと細菌が原因のものがあります。ウイルスが胃腸に侵入し、胃腸の働きを悪化させることで発症します。原因ウイルスとしてはロタウイルス、アデノウイルス、ノロウイルスなどが知られています。どのウイルスでも治療方針は変わらないため、積極的なウイルスの検査は行いません。

症状としては吐き気や嘔吐、下痢などで、発熱がみられることもあります。また、嘔吐・下痢によって体の水分が奪われ、吐き気から水分がとれず、脱水を起こす場合もあります。

どのウイルスに対しても特効薬はないため、治療の中心は脱水を防ぐためのこまめな水分補給、安静、吐き気止めの内服などの対症療法です。細菌が原因と考えられる場合は抗生物質による治療を行うこともあります。いずれの場合もこまめな水分補給を心掛け、食事ができるようになったら、お粥や柔らかく煮たうどんなどからとるようにしましょう。また、他の家族にうつさないように感染予防(手洗い・マスク)をしっかり行いましょう。